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KFAWアジア研究者ネットワーク 新春セミナー第2回 要旨
「イギリス・オーストラリアの研究者とジェンダーを語る」
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日 時 2010年2月1日(月)18:30~20:00
場 所 北九州市立男女共同参画センター・ムーブ5階 小セミナールーム
講 師 大阪大学大学院人間科学研究科専任講師 山本ベバリー・アン
西オーストラリア大学アジア研究学部助教授/
大阪大学大学院人間科学研究科外国人招へい研究員 ローラ・デールズ
参加者 31名
「ジェンダーの視点から見る日本における国際結婚」
大阪大学大学院人間科学研究科専任講師 山本ベバリー・アン
1. 統計から見た国際結婚の傾向
・登録外国人の推移、国際結婚の推移、国際結婚のジェンダーと出身国の分析
2. 国際結婚の「神話」と「現実」
・白人、欧米人男性と日本人女性の夫婦がひとつのイメージ
・実際には、アジア出身の女性と日本人男性が圧倒的に多い
3. 調査の範囲と参加者の様子
・対象者へのインタビューを実施
・主に子どもの教育と子どものアイデンティティを中心として
・夫婦関係についても調査を実施
4. 知り合ってから結婚までの経緯
・調査した国際結婚のカップルは長い付き合い
・半分以上は海外で知り合った
・来日理由は、日本人側の家庭の事情
ジェンダーの視点から
5. 夫婦の関係-親密さ
・異なる期待、夫婦のみの時間が少ないと外国人側の配偶者
・日本の文化よりも日本のジェンダー規範が納得できない外国人の妻
6. 役割分担―仕事、家事、育児
・専業主婦が少ない、夫が家事の「お手伝い」
7. 子育て―しつけ、教育、文化
・一般の日本人と比較すると、お父さんとして子どもとの時間が長い
・子育てに関する考えのずれ
8. 友達関係
・夫婦として友人と付き合える時間が少ないことが不満の外国人の夫
・親になると、遊びに行くときは子どもと一緒が当たり前の日本人の妻
9. まとめ
・外国人配偶者が日本の文化に合わせる例が多い
・特に、外国人夫の場合は顕著である
・外国人の妻は合わせるがストレスが高い
・国際結婚の夫婦の間では、それぞれの状況に合った独自の
夫婦関係が生まれる
「オーストラリアの女性と仕事・生活―現状と事例」
西オーストラリア大学アジア研究学部助教授/
大阪大学大学院人間科学研究科外国人招へい研究員 ローラ・デールズ
1. 統計で見たオーストラリア
2. 日本との比較 (国連開発計画による)
3. オーストラリアの女性ワーク・ライフ現状
4. ワーク・ライフ・バランスを自ら考える
・欲ばり組織 → 自分で線を引く
・よりよく(効率的に)働くための休暇
・労働と消費の関係―お金の余裕 VS 時間の余裕
5. 3人の女性の事例―30代・40代・50代
・ダニエール・エバリー
・馬原晶子
・リリアン・デールズ
6.土・日曜日の休み―不便 VS 生活を大事にする
7.ワーク・ライフ・バランスへ―共通点
・睡眠をたっぷりとる
・健康を大事にする
・1人での時間を作る
・仕事以外のことに興味を持つ
・人間関係を大切にする
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