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CSW68の概要

-堀内光子(KFAW理事長)

 

第 68 回女性の地位委員会は、優先テーマとして「貧困に対処し、ジェンダー観点から制度と資金を強化することによって、ジェンダーの平等の達成とすべての女性と少女のエンパワーメントの加速化」を検討した。また、レビュー・テーマとして「ジェンダー平等と女性と少女のエンパワーメントのための社会保護制度、公共サービスへのアクセス及び持続可能なインフラ」を検討し、第63回の合意結論の実施状況を評価した。

この会合では、4つの閣僚級ラウンドテーブルと1つの一般討論からなる閣僚級セグメント、優先テーマに関する対話型専門家パネル、優先テーマに関するメンバー国代表団のユース代表の交流を促進する対話型ダイアログ、ジェンダー平等を推進する人工知能の新たな問題:課題と機会に関する対話型ダイアログも含まれた。委員会は、第63回会合で合意された結論の実施において得られた教訓、課題、成果に関し、様々な地域から10カ国の加盟国代表が自主的に行った一連のプレゼンテーションを通じて、レビュー・テーマを検討した。

 欧州委員会は、この優先テーマに関して合意された結論を採択し、その中で、既存のコミットメントを再確認するとともに、優先テーマと関連して注意を要する分野と課題、および政府およびその他の利害関係者が取るべき一連の行動を定めた。

 

(a) ジェンダーの視点を開発融資の公約に組み込む。

(b) ジェンダーに対応した経済・社会政策を実施し、公的機関を強化する。

(c) 女性と少女の貧困をなくすための投資のための財政的余地を拡大する。

(d) 持続可能な経済と持続可能な社会に向けた新たな開発戦略を促進する。

(e) 女性の組織や団体を関与させ、資金を提供する。

(f) 多次元の貧困データと統計を強化する。

 

委員会は、北京宣言と行動綱領のフォローアップにおける主要な役割を認識し、国連システム機関、関連国際金融機関、国連女性機関(UN-Women)に対し、貧困への取り組み、ジェンダーの視点に立った制度と資金調達の強化において、ジェンダーの平等とすべての女性と少女のエンパワーメントの達成に向けた努力を支援するよう求めた。

優先テーマに関する委員会の作業とその合意された結論、および新たな問題に関する対話は、経済社会理事会の作業および持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラムへのインプットを構成する。

委員会はまた、「武力紛争で人質となった女性および子どもの釈放(その後投獄されたものも含む)」と題する決議案(E/CN.6/2024/L.5、及びE/CN.6/2024/L.4)を採択した。

委員会はまた、女性の地位に関する通報作業部会の報告書に留意し、これを本報告書に含めることを決定した。 

(出典:第68回女性の地位委員会報告)

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