KFAWでは、ジェンダーや男女共同参画に関するさまざまな課題について、客員研究員による調査・研究を行っています。 これは、国際的動向を男女共同参画の視点から見ることによって、国内の課題を明らかにし、ひいては北九州市の男女共同参画の実現に貢献しようというものです。2021/22年度の2年間にわたる客員研究員の研究報告会を開催しました。
報告 「COVID-19による障害女性の日常生活への影響 -バングラデシュを事例として-」
金澤 真実(上智大学アジア文化研究所客員所員)
1.日時 2023年2月18日(土)14:00~15:15
2.場所 北九州市大手町ビル5階小セミナールーム
(オンライン視聴会場、およびオンライン配信(Zoom))
3.参加者 70名(会場9名、オンライン61名)
COVID-19(以下コロナ)が低所得国の脆弱な人々や女性に打撃を与えているとすれば、女性であり障害者であるという二重の脆弱性を持つ低所得国の障害女性は、より深刻な状況に置かれているのではないかという問題意識から、①障害女性の日常生活にコロナはどのような影響を及ぼしているか ②女性のみの視点や障害者のみの視点ではとらえられない障害女性としての困難が存在するか という研究課題を設け、2022年1月から3月にバングラデシュに渡航し、「COVID-19パンデミックにおける日常生活への影響調査」と題したインタビュー調査を実施しました。先行研究のうち、ジェンダーの視点、あるいは障害者の視点から指摘された課題にそって本研究で明らかになった障害女性の現状から、①については、日常生活の様々な面で負の影響を及ぼしているが一部で正の影響も見られた ②については、障害女性としての追加的な困難がコロナで顕在化した と、まとめました。
詳しい内容は
「Journal of Asian Women Studies」 Vol.29 に掲載されています。