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第57回 国連女性の地位委員会(CSW57)参加報告(2013年3月2日~8日)

国際連合の6つの主要機関のひとつである国連社会経済理事会(ECOSOC)。このECOSOCの下部組織として女性の権利に関する問題を担当する機能委員会が、女性の地位委員会(CSW)です。
ECOSOCのNGO協議資格を有するKFAWは、国内外のNGOとの情報交換やKFAWの研究成果を発表するため、毎年ニューヨークの国連本部で開催されるCSWに参加しています。


CSW57_1.JPG 今年は2013年3月4日から3月15日までの12日間、第57回目となる国連女性の地位委員会(CSW57)がニューヨークで開催されました。CSW57の優先テーマは「女性および女児に対するあらゆる形態の暴力の廃絶と防止」です。今回のテーマは各国でも非常に関心が高く、131カ国から例年を上回る参加者が集まりました。
今回KFAWは、CSWへの参加に加え、国連公式会議に併せて開催されたNGOフォーラムの場において、KFAWが養成したデートDV予防教育ファシリテーターによって設立された市民グループ「リップルふくおか」と共同でパラレルイベントを開催しました。テーマは「アジア女性交流・研究フォーラムのデートDV / DV防止に向けた取り組み」です。
これまでKFAWが実践してきた、デートDV予防教育ファシリテーターの養成、デートDV予防教育のプログラム開発、「力を合わせよう 女性、女児への暴力をなくすために」をテーマとする「アジア女性会議?北九州」の開催など、デートDV / DV防止に関するKFAWのさまざまな活動と、市民グループ「リップルふくおか」のデートDV予防教育の活動について発表を行いました。
CSW57_2.JPG 質疑応答では、参加者から多くの質問がありましたが、特に、北九州市内の高校、大学などでデートDV予防教育を実践している「リップルふくおか」の発表は参加者の関心も高く、真摯な質疑応答がなされました。
持ち時間90分の中で、4名の発表と質疑応答を行い、KFAWのセミナーは終了しました。このような各国NGOのパラレルイベント(約360件)が、CSW開催期間中ニューヨークの4カ所の会場において、開催されました。
また今回のCSW57では、128件の公式サイドイベントが開催され、早期結婚を無くす、障害者の権利を守る、暴力の被害者のために司法とサービスの徹底を図るといった、タイムリーで重要な問題が取り上げられ、活発な議論が繰り広げられました。
最終的にはCSW加盟の45カ国の間で、女性と女児に対する暴力を防止し廃絶するための合意結論に達しました。
閉会日の3月15日、CSW閉会挨拶の中で、UN Women事務局長のミチェル・バチェレ氏が退任の意向を表明されました。今後は母国のチリに戻られるそうですが、これからも、女性のエンパワーメントとジェンダー平等のために力をつくすことをお約束されました。